第4章 研修医:五色工
羽音のナカから指を抜き、額の汗をひと拭いした五色は、はち切れんばかりの自身を取り出し、何度か扱きあげると再び彼女の下着をずらして蜜口に宛がう。
どうやら今日は着衣のままらしい。それだけ求められているという事だ。
「興奮する」
呟かれたひとことにゴクリと唾を飲み込んだ。
続いて一気に最奥まで貫かれ体中に電気が走ったように羽音の身体がしなった。
間髪入れずに出し入れされる五色のモノは力強く熱く重い。
息を吐くことすら忘れそうになるくらい身体が痺れるのだ。
自我を保つために彼の身体に腕を伸ばし、懸命に名前を呼ぶも途絶え途絶えになる。
喘ぎ声を上げるので精一杯の羽音は、彼が欲を吐き出す頃には意識を失いそうになっていた。
「工、強すぎ……」
やっとの思いで呟いた羽音は五色に抱き付いて眠りに就く。
チュッチュと音を立てながら優しいキスが降り注がれて、五色の優しさを再認識することも忘れない。
羽音が眠って30分ほど経った頃。
軽い午睡から目を覚ました彼女はゆっくりと体を起こす。
ラグに押し倒されていたはずだが、ソファーに寝かされタオルケットも掛けられていた。もちろん服もある程度整えられている。
ローテーブルには自分のパソコンがスリープモードになっており、ふとキッチンの方へ目をやればテーブルに向かう真剣な彼の顔。
気怠い身体を持ち上げてそちらへ歩いていった。
「工?」
「あっ、起きた?大丈夫?」
頷いた羽音は五色のパソコンを覗き込む。先ほど医局で見た論文だ。
結局、家でもそれに手を出さずにいられなかったようだ。クスッと笑った羽音は努力家の彼の為にコーヒーを用意する。
「牛島先生もね、オペの後は興奮してるんですって」
とあるオペ室ナースに聞いた話だ。内緒よと付け足してから羽音は五色の論文作業を手伝い始める。
「俺、絶対に牛島先生超えるから」
ギラギラした瞳は、いつでも羽音を虜にする。