【イケメン戦国】お気に召すまま【修正完了しました】
第4章 roasting
「この月の末に、茶会を催す」
久しぶりに呼ばれた、長い軍議が漸く終わった。
船を漕いでる所を家康に抓られたのはまだ根に持ちつつ、ぱきぱきと首を鳴らす。
すると最後、信長様が朗々と発した言葉に皆がわっとざわめいた。
「同盟諸国の大名や、協力してくれておる豪族共を饗す物だ。
…亭主は、秀吉。お前が務めよ」
「はっ、御意」
楽しい催しの筈なのに、秀吉さんの固い表情が気になりながらも。
茶会、って、お抹茶とお菓子を貰うやつ…信長様が開かれるならきっと豪勢なんだろう、楽しみだな、私もちょっとは頂けるのかな?
…なんて、ふわふわと考える――
「そして、半東は…千花、貴様だ」
「は、はいっ!…え、なんて?」
不意にかけられた言葉に驚き、立ち上がって返事をする。
信長様は、そんな私を見て満足気な笑みを浮かべているが…私はと言えば、何を言われたのかすら分かっていない。