【イケメン戦国】お気に召すまま【修正完了しました】
第9章 J'adore
家康は呆れたような目で、こちらを見つめていたけれど。
しかし少し頬を赤らめ、目を逸らした。
「…別に、千花の態度で丸分かりだけど」
「そうはいかないの!
ましてや家康がちゃんと言ってくれたんだし…!
ずっとずーっと、秋の初め位から言おう言おうって溜め込んでたんだからっ」
「そう…まぁ、聞くけど、」
そこでふ、と。家康が意地悪げに口を歪めた。
先程までの優しい表情とは違う、その顔にどきり、としつつ…
なにか嫌な予感がして、次の言葉を待つ。
「さっきも言ったように…
他に言った好き、と同じのは受け付けないから。
何か違う趣向の言葉を考えて」
「え…違う、って言うのは」
「さっき俺が言ったような、愛しい、だとか」
「わわ、突然ハードルが高いっ…!
そうだ、量と質で勝負とかは?」
「はーどる?量と質?」
「あ、ハードルって言うのは…難関、みたいな感じ…?
何回も好きって言うとか、
家康の何処が好きって挙げてくとか、」
「ちょっと…其方の方が余程はーどる高いよ。
聞いてる此方も、だけど」