【イケメン戦国】お気に召すまま【修正完了しました】
第2章 burn
「千花!!」
広間に入ると、私の名を呼ぶ明るい声が響いた。
いつも通り、弾けるような笑顔を浮かべた秀吉さんが私を呼んで手招きしてくれる。
それに従い、隣に座った。
「千花、さっきまで何処に行ってたんだ?隣国からの献上物に旨い菓子があったから、部屋に持って行ったが留守にしてただろ」
「あ、その頃は多分、」
家康の所に、と言いかけて口篭る。
先程までのやり取りを思い出し、ぶわり、と顔に熱が籠る。
そんな私を訝しげに見つめながら、ん、と秀吉さんが声を上げた。
「…どうしました?秀吉さん」
「いや、家康がいる気がしたが…
でも彼奴は、今日は暇を貰ったと聞いているしな」
勘がいいのか、悪いのか…
俺の気のせいか、と笑う秀吉さんに何故か罪悪感を感じ、調子を合わせて笑うだけしかできない。