【イケメン戦国】お気に召すまま【修正完了しました】
第7章 Folie Douce
漸く広間へと辿り着くと、光秀さん以外が揃った状態で。
襖を開け放った音に、全員が弾かれたようにこちらを見、そして何処か残念そうに顔を伏せた。
俺で悪かったですね、なんて内心思いながら…
政宗さんに倣って下に座す。
一番上座にいる信長様は眉根を潜め、ぐっと目を瞑っている。
周りの皆は、何処か手持ち無沙汰で、俯き加減だ。
「…何を、してるんですか?」
俺の声だけが、広間に響く。
確かに聞こえている筈なのに、信長様は眉根一つ動かさない。
「千花を探しに行かないんですか…!?
こんな所で顔を突き合わせて居ても意味がないでしょう!」
「家康、そんな事は俺達だって分かってる。
光秀が配下の者を使って行方を追っている最中だから、今は報告を待って…」
「秀吉さん、あんたまで何を呑気な…
その間に千花に何かあったらっ、」
「家康、貴様千花と一緒では無かったのか」
「…何です、急にっ…」
相変わらずその目を閉じたまま、それまで黙っていた信長様が口を開いた。
途端に漂う威圧的な雰囲気に気圧されまい、と拳を握る。