第3章 初体験
「あぁ...ぁ.....」
「痛くないか?」
「あっ...あ、あ.....」
痛くないか、と口先では気遣っているが動きを弱める気はない。
本当に余裕がなさ過ぎる。
情けないが、千春と居ると平静を保つので精一杯だ。
「だい、じょぶ...っ、あ...ん...」
「そうか...良かった」
「ぁ...あ.....きもち.....」
現金なことに “ 気持ち良い ” の一言で俺自身がまた大きくなる。
徐々に果てへ果てへと近づいていく。
「あっ...ダメ.....っぇ...」
「何がダメなんだっ?
痛いか?」
「ちが.....なんか、背中がビリビリするぅ...っ...」
「大丈夫だよ、俺が居るから。
怖がらないで、そのままその感覚に身を任せて...?」
「あっ、あっ、わか、た...」
背中...つまり背筋だろう。
背筋に電流が走るような感覚があるということは、千春自身も絶頂が近いということだろう。
初めてで拙い筈なのに、ここまで感じてくれる千春。
本当に飽きない、可愛い奴だ。
「千春...っ、好きだ」
「んっ、あ...わたしも.....好き」
キュウキュウと容赦なく締めつけるナカに、そろそろ限界が近づいて来る。
チカチカと閃光が目の奥で瞬く。
千春をイカせる前に達したくはない。
眉根を寄せ、快感に耐えながら腰を動かす。
「征十郎くっ...わたしっ.....あッッ...!」
「くっ...も、ダメだ.....っ!」
背中に爪が刺さるのを感じながら、千春のナカに幕越しに白濁の液を注いだ。
達する直前に見た千春の様子からすると、千春も絶頂を迎えたのだろう。
喉元を反らせ、ヒュッと喉が鳴っていた。
達したあとの脱力感から、千春の上に覆いかぶさる。
汗ばんだ肌と肌が触れ合う。
温かい。
「重く...ないか?」
「大丈夫だよ」
「...すまない」
「何が?」
「少し.....早かった」
「早い...?」
訳が分からない、という風に首を傾げた千春。
そんな表情も可愛い。
「だから...その...イクのが.....」
「あ、べ、別に、そんな!」
弾かれたように顔を真っ赤に染めた。