第4章 大好き。
その後すぐに千春のナカに入った自身を抜くと、欲望の入った薄い膜を取った。
果てたあと、あまりナカに挿れておくと萎えた時に中に入っている液体が出てしまうとネットで読んだ。
名残惜しいが、千春を危険に晒すぐらいならば...。
「千春...」
「どうしたの?」
「気持ち良かった...」
「!
わたしも...気持ち良かった...です」
顔を耳まで赤く染め、口ごもりながら言った。
可愛いかったよ、と髪を撫でれば顔に笑顔が現れる。
「好きだよ。
これからもよろしくな、千春」
「っうん!
わたしこそ、よろしくお願いします。
赤司くん」
「んー?」
「せ、征十郎くん」
「そうそう、良い子だ」
別に皆に付き合っていることを隠している訳ではないが、千春が恥ずかしがるのと他のメンバーが下世話なことを聞かないとも限らない。
よって普段は比較的普通にしていることが多い。
「征十郎くん」
「ん?
どうした?」
「大好きだよ」
「っ...」
目を見て、満面の笑顔で言われてしまっては流石の俺も固まってしまう。
「...俺も、大好きだ」
顔を直視されないよう、背けて話す。
本当は顔を見て言いたいが仕方ない。
すると千春は何を思ったのか、俺の顔を覗き込んだ。
そして一言。
「征十郎くん...真っ赤」
「わ、悪いか」
らしくないと思いながらも、嫌な感覚ではない。
と、赤く火照った頬を触りながら思う。
千春に受け入れられた証拠である、その背中の爪痕をイジられるのは、また別の話。
おわり。