第3章 初体験
「挿れて…欲しいです……」
「良いに決まっているだろう?
少し待ってね」
そう言うと征十郎くんは後ろを向いた。
小さく四角いパッケージのものを、机から取り出すのが見える。
袋を破り、その薄い膜を自身に慎重にかぶせる。
「よし、大丈夫。
お待たせ、千春」
「あっ、うん」
「じっと俺のこと見てたのか?」
「ごめんなさい」
「謝らなくて良いんだよ?
しつこい様だけど本当に最初が俺で良いのかい?」
「うんっ。
征十郎くんに、貰って欲しい…。
征十郎くんとなら、その…シたい」
「良かった。
ありがとう、好きだよ千春。
挿れるね?」
「わたしも好き…良いよ、来て…?」
熱く潤んだソコに、同じく熱を持った塊が当てがわれる。
ドキリ、と胸が高鳴る。
「んッ…」
入口を確かめると、内壁を押し広げて大きいモノが侵入して来る。
まだ痛くはない。
そんなに痛くないものなのかな?
「先端だけ、入ったね」
「ん、そっか…」
「ちょっと痛いかもだけど、俺の背中に爪立てて良いから」
「え?ううん!そんな!」
千春の腕を自分の首に巻き付ける。
一呼吸置くと、止めていた腰を進めた。
「んッ…ぅ…ッ…」
「ぁ…く……」
何これ、痛い…。
今までに感じたことがない痛みに思わず顔を歪ませる。
「千春…」
「大丈夫……征十郎くん」
「大丈夫じゃないだろう?
今日はここで辞めるかい?」
「嫌っ、辞めないで…」
「……分かった」
「ありがとう」