【黒子のバスケ】カラフルの中で~限りある時を共に~
第4章 買い出しはご用心
『二人の髪色は目立つから、とくに黒子君の髪色の人は珍しいし、貴方達は女性ファンが多いのでしょ?買い出し中に取り囲まれでもしたら買い出し所ではなくなってしまうわ。』
『成る程、では変装します。』
黄瀬は手慣れたもので、から手渡された袋から取り出した黄瀬の髪型より少し長めのサラストブラックのウィッグを装着すると、玄関の姿見の前で一回転をし確認をしている。
仕上げに大きめなカラフルなロゴ入りキャップを被り、淡いブルーのレンズの入ったサングラスをすれば準備ok。
『どうッスか?』
『とても良く似合います。ただ・・』
『うん、変装の意味はないかもね。』
『へ?似合ってないって事ッスか?』
悄気る黄瀬には申し訳ないが元が良い男性は変装をしてもカッコいいだけに苦笑いを浮かべてしまう。
でも、彼が黄瀬だと分からなければ問題はないだろうと半ば諦め、黒子にもウィッグを付けてと言ったのだが・・
『すみません、やり方が分かりません』
『ごめんね、初めてだと分からないよね。』
素直な黒子はとても可愛くウィッグを手に俯く黒子からウィッグを受け取り玄関前の椅子に座って貰うと、
背後に回りウィッグを装着させる。
彼のウィッグは少しパーマがかった長さは今の黒子とほぼ同じ丈の茶髪で変装用の大きめ黒渕眼鏡(ダテ)を付ける。
その姿は、黄瀬とは別の中性的な黒子を引き立たせとても可愛い。
『うわ可愛いッスね、女の子みたい』
『嬉しくないです』
『でも本当に可愛いね、黒子君』
『・・ッもういいです』
あっ、拗ねた
と思わず笑みが浮かぶ程愛くるしい黒子に黄瀬と並び微笑むと、途端に黒子の顔が真っ赤に染まったのを見逃さなかった。
そんなやり取りをしながらも自宅を出ると二人を後部座席へ乗せ出発する。
因みにも簡単だが変装をしている。普段は余り変装はしないが、今日は男性と一緒なだけに誤解防止の為だが、バックミラー越しに見える彼らの方が心配になっていた。