【黒子のバスケ】カラフルの中で~限りある時を共に~
第4章 買い出しはご用心
『あ、あの僕に買い出しに行かせて下さい』
『黒子っち、珍しいですね!自分から積極的に意見するなんて』
『珍しくもねぇだろ、テツは顔のわりにズケズケ言うじゃねーか。』
『青峰君、顔は関係ないです。』
は少し考えるように目を伏せてから黒子を見つめる。
『黒子君、気持ちは嬉しいけど今回の買い出しは量が多いし重くなるから、黒子君には負担が大きいと思うの、大丈夫?』
『僕もバスケ部員ですから、大丈』
『なら俺も一緒に行くッス!力仕事ならお任せッスよ』
『黄瀬君』
『こっちの世界にも興味あるし、いっすよね?』
『・・うん、なら黒子君と黄瀬君お願いするね。あと翔は私達が戻るまでに赤司君達が困らないよう家の中を案内よろしくね。』
『俺も一緒に行きた』
『二人がいれば荷物持ちは足りるから却下』
『え~、折角黄瀬君と買い物出来る機会なのに』
『我が儘言うなら今夜の夕食抜きね』
『行ってらっしゃい!御姉様!』
『・・・ぷっ』
まるでコントなのか?
仲良し姉弟のやり取りに思わず吹き出す黄瀬と、少し戸惑う黒子を玄関で待っていてと促し自室へと消えて行くの姿を、黒子は静かに見上げていた。
『黒子~っち、そんなに気になるッスか?』
『えっ?何がですか?』
『さっきからずっとさんの事熱い眼差しで見つめてるじゃないっすか~』
『あ・・いえ、別に深い意味はないですよ、ただ少し気になるだけで』
『少しッスか~?』
『はい、赤司君と同じ雰囲気がして』
『えっ、赤司っちと!?何処がッスか!?』
見た目は間違いなく似ていない、クールに見える一点を見れば似ているのかもしれないが、黒子の性格上簡単に人と人を比較するような事はしないだろうし黄瀬は何がだと首を傾げては頭を回転させてもさっぱり理解出来なかった。
そんなやり取りをしている間にが2階から下りてくると二人に向かい袋を差し出してきた。
『あの、これは?』
『ウィッグよ、どちらも私の変装用だけど男性でも使用できるタイプだから使ってくれる?』
『変装が必要ですか?』