【黒子のバスケ】カラフルの中で~限りある時を共に~
第4章 買い出しはご用心
不満げながら漸く決まった部屋割りは
下記の通りである。
2階角部屋 『赤司、紫原、笠松』
階段前 『火神、氷室』
倉庫隣 『緑間、花宮』
部屋右隣 『翔、高尾』
部屋左隣 『黒子、黄瀬、青峰』
以上の通りで部屋割りが決定しと翔の案内で各部屋へと向かう。
『布団は今日干ししているのであと1時間程したら取り込んで、あとこれから必要な物を買い出しに行くから2名一緒に来て欲しいのだけど』
『何故2名なんだ?』
『私の車は四人乗りだからよ』
『『『車運転出来るのか!?』』』
声を大にして驚く者達多数を前にの眉間に皺が寄る。
『安心して大丈夫ッスよ~、姉ちゃんの運転、信じられない程マニュアル通りで安全第一なんで』
『し、しかしまだ運転免許を取得して間もない方の車に乗るのは些か不安なのだよ』
『タクシー使っても良いけど、荷物が余り詰めない上金銭的に無理、いくらお金にゆとりがあると言っても、湯水のごとく使えないよ。』
『・・お前の姉ちゃん、本当見た目とのギャップ半端ねぇな』
『素直なんだよなぁ』
満面の笑顔で嬉しそうな翔に高尾は最早返す言葉がない。
『勿論、金銭面でご迷惑をかけたくはない、ここへ世話になる以上収入を得るため明日からでも仕事をしたいと考えているのだが』
『赤司君、お仕事をされた事があるのですか?』
『ないな。』
『ですよね。』
お金持ちで一年生部長を務める赤司がバイトをしている姿は誰も想像がつかず、質問をした黒子ですら沈黙してしまった。
『金銭面については今は気にしないで、勿論無駄遣いはしないけど、皆さんを受け入れると決めた以上中途半端はしないから、だから皆さんもまず自分がすべき事を考えて行動して欲しい。』
冷たいようで温かな人だと黒子は密かに胸がトクンと音を立てた事に気づくと、思わず己の胸に手を当てる。