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悲劇のヒロインも悪くない

第12章 俺の決意



俺の気持ちは決まっていた。
らんを殺すことは俺にはできない。

りょうま「ありがとな、お前に最後に出会えたことで、幸せだった。おまえは俺の分まで生きろ。」

頼む、だだこねないでくれ。

らん「わかった。あなたがそういうならそうするよ。りょうまが生きるって選択はないの?」

りょうま「それはない。ごめんな。刑務所で生きるなんて、ごめんだ。」

らん「あなたが罪を償いきるまで待ってるっていっても?」

りょうま「ごめん、疲れたんだ。ほんとにごめんな」

バンっ。銃声が響いた。
彼が私の肩に倒れこむ。まだ温かい彼の唇にキスをする。すぐいくから、待ってて。

私は生まれて初めて嘘をついた。生きるってあなたに約束したけど、それは守れないや。

ごめんね、2発目の銃声が響いた。

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