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Vergiss nicht zu lacheln―進撃の巨人

第3章 入団




「成績が上位の者は主力班に入ってもらうつもりだ」

「あのフィデリオ・コストナーとオルオ・ボザドって子は、立体機動のセンスがなかなか良いみたいだね。二人共、立体機動の成績は一番だ」

「なら、どちらか二人は、ミケの班に入ってもらおうか」

「わかった」


フィデリオの立体機動の腕は、南区の訓練兵団では一番だった。オルオもフィデリオ同様、座学は少し苦手な方だが、立体機動の扱い方は見事なものだと資料には高く評価されている。


「このペトラ・ラルって子は、3番か。女の子だけど、対人格闘においては男に勝るとも劣らずって感じだね」

「ほぅ」

「リヴァイ、興味あるの? まあ、女の子で男と同等に戦える子なんて、あまりいないからね」


フィデリオ、オルオ、ペトラ、この三人の実力は、まだこの目で見たことはないが、期待できる逸材だ。もしかしたら、すぐにリヴァイ率いる特別作戦班に入ることも無いとは言い切れない。


「後は、エミリ・イェーガー……あれ?」

「どうした? ハンジ」

「いや、このイェーガーって苗字、どこかで聞いたことがあるような……」

「イェーガー……確か、グリシャ・イェーガーという医者がいたな」

「あ? 誰だ、それ」


聞き覚えの無い名前に、リヴァイは眉を顰める。
エルヴィンの話に、ハンジは思い当たることがあったのか、ぽんと手を叩いて声を上げた。


「ああ〜! 確か、数十年前に流行った流行病を治した名医だったね!」

「流行病?」


数十年前、エミリ達がまだ生まれる以前、シガンシナ区で謎の流行病が発生した。その際、医者であるグリシャが抗体を作り、提供したことで多くの住民が救われた。

その後も彼は、シガンシナ区だけに留まらず多くの患者を診て病気を治していった。貴族専属の医師にも勧誘された程だ。正に名医である。

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