第35章 日曜日の午後②
部長「じゃ、ミーティングおわり。明日からまた気引き締めていくぞ。」
のぞみ「クリスー、焼肉、他誰いくのー?」
クリス「あー。北条と松田と糸井だよー」
北条くんは可愛らしくて女の子みたいな男の子。すごく優しくて穏やかだから話しやすい。
テニス選手としては、パワーはないけど、コントロールがとってもよくミスが少なく、これから伸びるって言われてる期待のルーキー。
松田は小学校からの友達だ。家も近くて、私の両親が仕事で家にいないとき、よく松田の家に預かってもらっていた。転校してきて不安だった私を、クラスにとけこましてくれたのは松田だった。いじわるな奴だけど、なんだかんだ松田には感謝している。
テニスを始めたのは私と一緒で高校からだが、センスがいいらしく、コーチからの期待はあつい。あいつは昔から運動はなんでもできたしなぁ。
糸井くんは、部内のムードメーカー。性格はちょっと田島に似ているなぁ。でも、がたいが全然ちがう。糸井くんは背が高くてムキムキで、見た目はちょっと怖い。ほんと、腕の太さがハンパない。テニスもすごいパワフルなんだよなぁー。
松田「えー。のぞみもくんの?」
のぞみ「なに?嫌なわけー?」
松田「別に、んなこと言ってねーよ。」
糸井「いっぱいでいった方が楽しいからいいじゃん!」
やっぱ糸井くんはいい奴だ。
のぞみ「ありがとー!」
松田「なんだよ、俺、悪いなんていってねーぞ。」
北条「まぁまぁ。そうだ、榛名さん!今から行く焼肉屋に自分でソフトクリーム作れるとこあるらしいよ!」
のぞみ「え!?ほんまにー!一緒につくろー!」
糸井「誰が一番きれーにできるか勝負しよーぜー!」
クリス「じゃー負けたやつは罰ゲームな!」
のぞみ「えー、なにそれー。」
松田「へー。自信ないんだー?おまえ、細かい作業はなかなか不器用だもんな。」
のぞみ「松田には負けへんし!」
松田「へー?やってやろーじゃん。」
北条「まぁまぁー。けんかしないで。」
クリス「まぁとりあえずいっぱい食おーぜ!」
糸井「おー!食べ放題だしな!」