• テキストサイズ

【進撃の巨人】美しく残酷な世界で

第8章 ラガコ村調査








「脳から脊髄にかけての大きさに当てはまります。




そこを切除されるとそこだけ修復されずに全ての機能を失うのは




それが巨人の物質とは独立した器官であるからでしょう。」






「・・・お前が生け捕りにした巨人は毎回うなじを切り開いて




パァにしちまうじゃねぇか。





何かそれらしいもんは見なかったんだろ?」




「あぁ、特に人の変わったものは見なかったんだけど・・・




そもそも一太刀入れる程度ではすぐに塞がるようなうなじだから



完全な人の脳が残ってるわけじゃないんだろうけど




でも確かに脳と脊髄の大きさと同じ大きさの縦1m横10cmの何かがそこにはある。




恐らく同化して姿形が分からなくても確かに「何言ってんのかわかんねぇな、クソメガネ」




「あぁ、そうだね。ごめん」




「じゃあ・・・何か?




俺が必死こいて削ぎまくってた肉は実は人の肉の一部で




俺は今まで人を殺して飛び回ってた・・・ってのか?」





「・・・確証は無いと言っただろ?」




するとピクシス司令が口を開いた。




「もし、そうだとすれば何じゃろうな?




普通の巨人とエレンのような巨人との違いは




肉体が完全に同化しない所にあるのかのう・・・」




確かにそうだ。




なぜ、エレンや他の知性を持った巨人はうなじを削ぐと




人の形として出てこれるのだろうか。




「・・・なぁ、エルヴィン。エルヴィ・・・




お前、何を笑ってやがる。」




わたしたちはエルヴィン団長の方を見る。




確かに、笑っていた。




「・・・気持ちの悪い奴め」




「子供の頃からよくそう言われてたよ」




「・・・てめぇが調査兵団やってる本当の理由はそれか?」




『・・・え・・・?』




「勘弁しろよ、リヴァイ。腕を食われ心身共に疲れきっていて




可哀想だと思わないのか?」




「・・・は・・・らしいな」




「・・・我々はまた一歩真実に近づいたというわけだ。」




「たった一歩か。踏み台にした巨人と人間の数にしちゃ割にあわないな。」




「・・・だが確実な一歩だ。




我々はいつか必ず突き破る。真実を隠していた壁を。」





/ 88ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp