第7章 気づいた気持ち
「リヴァイには頼みたいことがある。
エルフィはある調査にあたってほしい。
ニック司祭に関しては兵団で管理する。」
『調査・・・ですか・・・?』
怪我をした自分に不甲斐なさを感じる。
「・・・怪我をしている以上戦場でお前のやれることはない。
勿論、俺もだ。」
今は怪我の回復を待つんだ。
その一言を付け加えるとリヴァイ兵長は黙った。
・・・リヴァイ兵長も不甲斐なさを感じているんだ。
わたしだけではない。
「エルフィ、君の頭脳と知識を有効に活用してほしい。」
『はい!!』
わたしはエルヴィン団長の方を向き敬礼をした。
「詳しくはモブリットの方から聞いてくれ。」
『はい!ご武運を!』
エルヴィン団長は表情を変えることなく馬を走らせた。
「エルフィ!!」
エルヴィン団長が行った後、すぐにモブリットさんが来た。
「エルヴィン団長からラガコ村の調査をお願いされた。
ハンジ分隊長は超大型巨人との交戦時、全身打撲を負ったから俺たちで・・・」
「モブリット!わたしも行く。」
足を引きずりながら痛々しい姿でハンジ分隊長がこちらに歩いてきた。
『ハンジ分隊長!お怪我は大丈夫ですか!?』
「あなたはせいぜい気絶なりしててくださいって言ったでしょう!
本当に死にますよ!?」
モブリットさんは呆れながらも声を荒げた。
本当に心配しているのであろう。
「・・・知りたいんだ。」
ハンジ分隊長は真剣な目つきでそう呟いた。
「・・・。わかりました。
ただ、無茶はしないでください。
そんなことしたら、ただじゃ・・・「おい、クソメガネ」
リヴァイ兵長が声を遮る。
「その状況でどうやって巨人と交戦するんだ。」
「勿論無理はしない。知りたいんだよ。この目で・・・自分の目で確認したい」
わたしたちの間に沈黙が流れる。
「・・・好きにしろ。」
リヴァイ兵長は諦めたかのようにため息をついた。