• テキストサイズ

【進撃の巨人】美しく残酷な世界で

第6章 雨の降る日に








「いやいやいやいや、それはおかしいでしょ!!!



何か知ってることがあるなら話してくださいよ!!



人類の滅亡を防ぐ以上に重要なことなんてないでしょう?!」




エレンは立ち上がってニック司祭に顔を近づけた。




「エレン、大人しくして・・・?



まだ、巨人化による後遺症が・・・」




すると横にいるリヴァイ兵長が銃口をニック司祭に向けた。



「質問の仕方は色々ある。




俺は今怪我で役立たずかもしれんが こいつ1人くらいを見張ることくらいは出来る。



くれぐれもうっかり体に穴が空いちまうことがないようにしたいな、お互い」




「脅しは効かないよ、リヴァイ。




もう試した。わたしには司祭が真っ当な判断力を持った人間に見えるんだ。



もしかしたらだけど彼が口を閉ざすには人類滅亡より重要な理由があるのかもしれない。」




わたしたちはニック司祭を見つめた。






馬は速度を落とすことなく走り続ける。



・・・少し冷えるな・・・。



「・・・寒いのか?夜は冷えるしっかり着ておけ」




そういうと彼は持っていた兵団服の上をわたしに掛けた。



『あ、ありがとうございます。リヴァイ兵長は・・・?』




「俺はこれくらい平気だ」




「・・・り、リヴァイ?」



「・・・なんだ」




「ね、熱でもあるんじゃ・・・」




「何を言ってやがる、グズ野郎。」




「あ、いや。いいんだ・・・うん。



お、おもしろいこともあるもんだね・・・




エルフィ・・・君は凄い力を持っているかもしれないね・・・」




『・・・凄い力ですか??』




「あ、いやぁ。こっちの話だよ」




エレンたちも目を見開いてこちらを見ていた。




「エルフィ・・・お前・・・」




『な、なに・・・?』




「あ、いや・・・その。まぁ、あれだな!その・・・」




すると黙っていたミカサが小声で




「リヴァイ兵長にも人間らしい一面があるのですね」



と平然と口にした。




・・・その場の空気が凍りついたような気がした。




/ 88ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp