第1章 シガンシナ区陥落
「はっ・・・」
幼馴染のエレン・イエガーが突然焦ったように目を覚ます。
「あれ・・・ミカサ・・・?エルフィ・・・?」
名前を呼ばれ蒔拾いの手を止め彼のほうへ目を向けた。
「そろそろ帰ろう?」
当の昔に蒔拾いを終えていたミカサ・アッカーマンはエレンにそう言った。
「あれ・・・なんで・・・ここに・・・?」
「そんなに寝ぼけるまで熟睡してたの?」
2人の会話を聞きわたしも手を止め彼に近づいた。
「いや・・・なんかすっげー長い夢を見てた気がするんだけど・・・
なんだったっけ・・・思い出せねぇな・・・」
「エレン・・・?
どうして泣いてるの・・・?」
彼の目には大粒の涙がたまり一筋流れた。
わたしとミカサはびっくりして彼の顔を見つめた。