第1章 出会ったのは……
イマリ「あなたが姫神子様の仰っていた『異世界の娘』ですよね?お会い出来て良かったです!」
「ち、ちょっと待って。姫神子様? 異世界? どういうこと?」
イマリ「順番にお話ししますね! えっと_」
イマリくんの話によると…
今私が居るのは『神牙』って言うところで、
戦国時代に似た世界_
『神牙』は今、『月牙族』と呼ばれる
”人狼”や”吸血鬼”たちが、
覇権を争っているらしい……
「と言うことは、謙信さんたちは”人狼”って事か……」
(私、戦国時代じゃなくて異世界に来ちゃったんだ!?)
今更ながら、危機感が膨れ上がって来た
私は自分の置かれた状況が…現実味が増したことを実感した
「ねぇ。私、どうやったら元の世界に戻れるの?」
イマリ「すみません、ボクにはわからなくて……」
イマリ「でも、あなたが『神牙』に来ることを予知していた姫神子様ならご存知かもしれません!」
「じゃあ!」
姫神子様に会わせて貰おうと言おうとしたが
イマリ「あ、あのっ、それがですね、今、姫神子様は行方が分からなくていて…」
「えっ!」
イマリ「ただ、姫神子様は、居なくなってしまう直前に、もしものことがあれば『異世界から来る娘』を探して頼りなさいとおっしゃっていました」
(は? 頼る?、私に???)
イマリ「もし、このお言葉が、姫神子様に繋がる唯一の手がかりなら、見逃すわけにはいきません!」
(そんな事、言われても……)
イマリ「なので、お願いします! ボクと一緒に、姫神子様を探してください!」
「姫神子様、捜しか……」
(でも、元の世界に戻るための方法が、姫神子様を見つける以外にないなら……)
「わ、わかった。手伝うよ、イマリくん」
イマリ「本当ですか!? ありがとうございます! えっと…」
「私は結月。これからよろしくね、イマリくん」
イマリ「はい、一緒に頑張りましょうね!」
こうして、私の
ここ『神牙』での生活が始まったのだった_