第2章 見えない未来…
景持「……君の事情は分かりました。どうやら、大変な事に巻き込まれているようですね」
景持「このことは、俺だけではなく、謙信様にもお伝えした方がいいでしょう。構いませんね?」
「謙信さんに、ですか?」
(大丈夫かな? 私のことを知って、『城に置くべきではない』って言われたら…)
景持「謙信様は冷ややかに見えるかもしれませんが、大変頼れるお方です」
景持「帰る手段を探す為に、必ずや力になってくださいますよ」
私の不安を察してか、景持さんが優しく言ってくれた
「…わかりました」
景持「それでは、謙信様に報告してきますね」
景持「ああ、それと先程、勝手に出歩かない様に言いましたが、城の中であれば、自由に出歩いて構いません」
「え、良いんですか?」
景持「はい。部屋に籠っているより、少しは気分も晴れるでしょうから」
景持「では、失礼します」
そう言うと、景持さんは部屋を出て行った
イマリ「良かったですね! ひとまず、敵じゃないって信じて貰えて!」
「イマリくんのお陰だよ。ありがとう」
イマリ「えへへ、そんなことないですよ」
イマリ「ところで、この後ですが… どうしましょうか?」
「今日はもう遅いし、明日、お城の中を見てみない? ここがどういうところなのか、知っておきたいし…」
私が言うと、『わかりました!』とイマリくんは笑顔で出て行った。
一人になった私は布団に横になると、
疲労と気疲れで、すぐに眠ってしまった_