第1章 蒼き竜と虎の娘①~Surprise Birthday~
その後、猿飛に連れられた幸村が騒がしくやってきて。
「お嬢ぉぉ!!心配したでござる~っ!!」
どうやら幸村は俺同様に知らなかったらしく、俺が出掛けたあと、猿飛がやってきてネタばらしをしたらしい。
「ごめんね、幸村。幸村は演技とか出来なさそうだったから…つい☆」
騙してたの、許して?
ふふ、と微笑むゆきに、がっくりと肩をおとしていた。
盛大なパーティーが開かれて、みんなで賑やかに過ごしていると、ふとポケットに入っているネックレスのことを思い出して。
「おい、ちょっと…」
人目につかない会場の端の方に呼び出して、ネックレスをゆきの手に押し付けた。
「…手の込んだことしやがって…」
「ありがとう…政宗なら絶対持ってきてくれると思ってた」
そそくさとネックレスをつけるその首の後ろに、誘われるように口付ける。
「ちょっ…!」
「俺を騙した罰だ。大人しくしてな」
にやり、と笑んで壁に押し付けて。
自分の体でゆきを隠すように覆い被さって、
「…Happy birthday,政宗」
微笑む唇に、
深く、口付けた…。
○fin○
…実はこの二人、恋人同士じゃありません…とか言ってみる(爆)←キスしてるけどね!