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Diable Patron

第2章 上司の理解不能の言動


車を走らせること2時間。



かなり遠いところまで来た。




正直ここがどこかもわからない。




「ここ、どこですか?」



私がそう聞けば、部長は無言で車をひたすら走らせる。




「どこに向かってるんですか」



「ココはどこですか。」



「何か用事ですか?」




今までの間に私が部長に聞いた疑問の数々。





その言葉に返答はなかった。




そしてその間、私は無言の時を過ごしていた。




何がしたいのか、本当にわからない。



そして周りは暗くなって来ていて夕焼けが見えた。




そしてその頃だろうか、私は少し車酔いをしていた。



慣れない長時間の車での移動に酔ってしまったのだ。



そして、いつのまにか高速道路にいた。



車のスピードは徐々に加速していって私の気持ち悪さも結構な限界値。



「部長、ちょっと気持ち悪いんでサービスエリアよってもらってもいいですか?」



私はやっとの思いでその言葉を吐き気に打ち勝って言った。



すると部長は最寄にあった小さなサービスエリアへと入る。



私は着いた瞬間もうダッシュで、化粧室へと走った。



何とか、吐かずには済んだものの吐き気はおさまらない。




私はしょうがないので売店で酔い止めを買った。




一緒に買った水で酔い止めを飲む。



しばらく休憩してから車へ戻ろうとすると、部長が車から降りて自販機コーナーで棒立ちしていた。



「お待たせしました。どうかされたんですか?」



私はそういって部長の手元を見ると財布が握られていた。



お金がないわけではないのに何故か悲しそうに棒立ちしていた。



目の前の自販機には「ご当地パッケージ!オレンジジュースミックス」とかかれたポスターとともにそのオレンジジュースが販売されていた。



売切れでもないし、どうしたんだろう。



すると部長は


「万札しかなくて自販機に金が入らないんだ」



といいはじめた。
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