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Diable Patron

第2章 上司の理解不能の言動


「部長はその好きな人ってのが、運命の相手だと思いますか?」


私がそうきくと部長は再び顔を赤くした。



「男には運命とかそうゆうのわかんないな。」


といって部長は話を流す。



けど顔の赤さはどことなく残っていて、この人でも恋とかするんだなって思ってみてた。




私には今はあいにく恋をする元気もない。




元彼のことを忘れたくても忘れられない自分もいるし、何より今は仕事に一生懸命になりすぎている。



元々は残業が原因で破局したが、今では頼まれなくても少しだけ残業しないと落ち着かなくなってしまった。




こんなことではまた同じ失敗を繰り返す。




私には恋をしている余裕なんてない。




そう思いあきらめていた。




けれど、疲れが貯まったときに思う。



[恋人が居たときは、疲れを互いに癒せたのにな。]



失ってから気づくものもあるのだ。



また恋をすれば、この幸せを取り戻せるかもしれないとも思う。




このまま進んでいって仕事が恋人になるのは嫌だ。




「部長って仕事が恋人なんだと思ってました。」




思ったことを口にしてみた。


  

だって、仕事が恋人なんだとしたら恋はしないんじゃないかって思うじゃない。




「前はそうだった、かもな。」




そう部長が言ったとき、私たちが乗った車は会社と逆方向へと曲がった。




あれ、何でだろう。来たときと道が違う。




さっき曲がった場所と違う場所を曲がっている。



方向を示す看板も逆方向だったのだ。




「あの、ここって逆方向じゃないですか?会社から。」



私がそういうと




「会社にはそのまま帰ると伝えてある、少し付き合え」




何て言って私の知らない方向へと車を走らせる。




やっぱり、部長の起こす行動はおかしい。
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