第17章 これから先のこと。
裕Side
「ただいま。」
そう言いながらリビングの扉を開ける。
するとそこにはキッチンに立つ由架がいた。
「おかえり。ご飯、今日は私が作ろうと思ったんだけどまだできてない、ごめん。」
久しぶりの休日出勤だった俺は、自分のことで頭が一杯で、由架が今日休みだったことを忘れていた。
「気にしなくていい。ご飯、楽しみにしてる。」
俺はそう言って自室へと一旦もどった。
仕事用の鞄をベットの上へばさりとおき、スーツから部屋着へと着替える。
そのあと再びリビングへと戻った。
そしてキッチンにいる彼女の方を見る。
その時本当に不意に思った。
[由架とじゃなきゃ、結婚したくない。]
そう思った気持ちは強かった。
大好きだとか、そんなこともう俺のなかではとっくに通り越してて。
かけがえのない存在そのものだった。
それ以外にふさわしい言葉がないくらい。
そして俺はキッチンへと足を向ける。
そして、目の前が危なくないことを確認したら由架に後ろから抱きついた。
「!?急に危ないよ。」
そうは言うものの、まんざらではない様子だった。
「なぁ、好き。」
無意識に吐いたそのワード。
園ワードにたいして彼女は俺に想像もしないようなことをいった。
「じゃあ、結婚しよっか。」