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Diable Patron

第17章 これから先のこと。


店の前に出ればもう姉の後ろ姿は小さくなっていた。




「…どうするのが正解なのかな。」






私はそう思わず呟く。




今日は休みの日でそのあとの予定がもうなかった。




[久しぶりに一人で買い物でも行くかな…]




私はそう思い、服屋が立ち並ぶ通りへと足を向ける。




その通りをフラりとぶらついていると、カップルはもちろん、親子連れなどが目に入った。




家族三人でてを繋いで嬉しそうに、幸せそうに歩いている親子を見かけ、私は




[後にはあぁなるのもありなのかな…]



と不意におもう。




でも、今自分が母親になれるのかと言われれば、無理な気がする。





私はそれくらい、度胸がなく、勇気もないような、そんな人なのだ。





そんな人があんなに人のことを思える人間と一緒になっていいわけがない。





最近なぜかそう自分を思い詰めてしまう。




そんなマイナス思考な自分なんかが彼を幸せに導けるだろうか。




私は導けないと思う。




だから別れた方がいいのかなとも思うが、自分は別れたくなかった。




それが私の自分勝手なところだ。




考え事をしながらフラフラと町を歩く。




すると、私はとある男性とぶつかった。






「あっ、すみません。」




私はあわてて謝り、目の前に視線を移す。




するとそこには幸弥がいた。




けれど私はあわてて知らない人のフリをする。





女の人を連れていたからだ。





何か話しかけられる前に歩き始めた。





彼もきっと新しい幸せを探してる。




私が揺れたばかりに散々振り回した。




これ以上迷惑はかけたくない。




そんな一心だった。




[これ以上、町をふらついても何もない。]




そう思った私はおとなしく足を家路へと向けた。
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