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Diable Patron

第15章 兄姉夫婦の知らなかった隠し事。


壮Side



「ダメだな~、私。」




そう隣で聞こえる。




寝てるフリをしていたが本当は起きていた。




あんなことを知らされたあとにそんな急に寝れるわけがない。




確かに、疲れはした。




けど寝れるかと言われればソワソワして寝られない。




裕に連絡したいと思う反面、怖くて連絡できず携帯までてを伸ばすことができない。




携帯をさわることが億劫にもなりつつある。




もしかしたら嫌われてたのかとか、もしかしたらあいつは僕の兄弟になんてなりたくなかったかもしれないなとか、僕との思いでなんていらなかったって思ってるかもしれないなとか。




それに加えて自分の妻に「ダメだな~、私。」と言わせてしまったことにも罪悪感を覚えた。






情けなくて情けなくて仕方がなくて、自分が嫌いで嫌いでしょうがない。





ここまで自分のことを嫌いになったことはないかもしれないくらいだ。




でもそれ以上に莉架も裕も大好きなのだ。




だからどちらも手放したくないし、嫌われたくない。





そう思っているから僕はひたすらに悩む。





でも悩む度、自分はなんのために悩み、なんのために後悔していたのだろうとも考えてしまう。





どれだけあがこうが、どれだけ後悔しようが、なにも解決しないことはわかっている。


でもそれでもいろんなことをやり直したいと思ってしまうのだ。



でも、やり直すことなんてできない。だから俺はここからどう悩みを解決するか自分の中で一人で悩み始めた。
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