第14章 家族会議
裕Side
自宅の駐車場に付き、携帯を見る。
すると由架から連絡が入っていた。
[今日は飲んでからかえるので帰るの遅れます。]
俺はそれを見て、「今晩は一人で飯か…」と呟く。
少し寂しいなと思いながらも、返信をして俺は車を降りた。
エレベーターに乗って、部屋の前までいくとそこには一人の女性がたっている。
「あ、こんばんは。」
見覚えのある顔だと気づいた俺は慌てて挨拶をした。
「…こんばんは」
向こうはとても話しにくそうにしている。
相手は由架のお母さんだ。
「由架は今日は遅くなるっていってましたよ。今日は俺一人ですけど、入っていきます?」
俺がそう問いかけると由架の母は
「…今日はあなたに用事があって来ました。少しだけ、話せますか?」
と言った。
俺は少し戸惑いながらも家の中に招き入れる。
俺は玄関に入り靴を脱ぐと来客人用のスリッパを置いた。
由架の母は靴を脱ぎ、俺のだしたスリッパを履くと俺の後ろをついてくる。
リビングに着くと
「よかったら座って待っててください。」
と言い、俺はキッチンへと向かう。
コーヒーをいれると俺はミルク、砂糖を適度にいれて、由架の母の待つ机へと運んだ。
「…どうぞ。」
俺がそう言うと軽く頭を下げられた。
「……この間はすみませんでした。」
俺は状況を飲み込めず、驚く。
「え、あ、あの、あれって、由架のことを思っていってたんじゃないんですか…?謝る必要はない気がするんですが…」
俺は慌ててそう言うと由架の母は言った。
「確かにそうですけど、まさか本気だとは思っていなかったので。娘たちにもすごく説得させられましたし、どれほど本気なのかもわかりました。なので、娘をお願いできませんか?」