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兄に恋したはずなのに

第6章 母と妹の秘密『晴人side』


それからの俺の人生は一変した。


母に頼み込んで護身術を身につけ、
暇があれば筋トレをするようになった。


いつ狙われてもおかしくない状況に
妹が立たされているのだ。


俺が守らなくて誰があいつを守るんだ。



俺に湧いた変な正義感は、
どんどん強くなっていった。



「お兄ちゃん?」



由美が高校生になった今も、
何か起こるんじゃないかと不安で
心配で心配でたまらなくて、

そう心配で……。



これは本当に妹だからなのか?


危険な立場に立たされているのを
守りたいっていうそれだけの理由なのか?



俺は分からなくなった。



「お兄ちゃん?聞いてるの?」



「え?あぁ、ごめん。」



俺が正気に戻ると
妹がいつもより近くにいることに気が付いた。


「お前近くね?」


「そう?変わんないよ、いつもと。」



近くで感じる由美の匂い。

あれ?いつからこんなに
女らしくなったんだろう。

白くて細い肌が
俺の身体をくすぐる。


どうにかなってしまったのではないか、
そのくらい何故か俺の身体は
熱くなっていた。


妹相手に?この俺が?


その時初めて気が付いたんだ。

この恋心に。




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