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兄に恋したはずなのに
第1章 初恋はピュアじゃない
私が初めて恋をしたのは
中学生の時だった。
その人は私の近くにずっといて、
幼い頃から見守ってくれていた。
「由美。」
名前を呼ばれるだけで胸が高鳴る。
頰がかっと赤くなる。
「何赤くなってんだよ。熱でもあんのか?」
おでこに触れた手から、
私の鼓動が伝わってしまいそう。
「お兄ちゃん。」
私が恋をしたのは4つ歳上の兄だった。
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