第4章 ユーリ♡現実は想像よりも甘く
いつもなら、汚れた身体を簡単に拭って
このまま眠りに落ちるところーー
ーーなのだが、今日は予想外の展開が待っていた。
ガタンッ!!!!
『.........っ!!!?』
突然部屋の扉のむこうから、
大きな物音がして
ユーリは身体をびくりと震わせる。
『なっ、何!?...誰!?』
急いで下着を身につけ
扉を開ける。
と、そこには、
顔を真っ赤にして床にへたり込む
ココの姿があった。
「あっ...あああの......ユ、ユーリ......!」
目が合うなり
さらに顔を赤く染め、
目を泳がせる。
そんなココを見て、
青ざめながらも
ユーリは必死で笑顔をつくる。
『あ...えと...ど、どうしたのココ様
...こんな時間に』
「あっ、えっと、あっ......あの、あのね...
今日、街に行ったついでに...その、
ユーリに、プレ...ゼント、を、買ってて...」
そう言いながら、震える手で
可愛らしい包みを出す。
「ク、クッキー...なん、だけ、ど...
今日中に...食べてください...って、
その、買う時...言われたのを
思い、出して......それ、で......」
『それで、...持ってきてくれたんだ?』
「う、うん......」
『ありがとう。......もらってもいい...の、かな?』
「う、うん.........」
『ありがとう』
「うん.........」
二人の間に沈黙が流れる。
『あー.........えっ、と、
ココ様...さっきの...聞いてー』
「え!!??なっ!!何のこと!!!?」
(あーーー...これは、かんっぺきに聞いてたな...)
顔を真っ赤にして慌てて答えるココを見て、
ユーリは全てを諦めた。
『はぐらかさなくてもいいよ。
ごめんね、ココ様。
俺.........その.........
我慢できなくて、ココ様でシちゃった。』
「......っ!!?」
ココはさらに真っ赤になって俯く。