第2章 STAND 2
雅「よし!みんな、持ってきたものを発表して行こう!」
智「ひゃっはっは…」
さとちゃん、まだ笑ってる…。
雅「さとちゃん…じゃないっ。大野せんせーから見せて?」
智「は~、笑った」
さとちゃんがズボンのポケットからハンカチを取り出して、涙を拭いた。
涙流すくらいに笑えることだったかなあ?
ほんとに、さとちゃんのツボは不思議だ…。
智「雅くん。先生って、無理して言わなくてもいいよ。学校じゃないんだから」
雅「はーい。了解♪」
雅紀とさとちゃんが、んふふふ、と笑いあった。
この2人は昔からほわわん、とした空気が流れてて。
周りの人たちからは、癒し系とかって、よく言われてる。
確かにね、天然な雅紀と自然体なさとちゃん。
俺は神経質なところがあるから、家族からも扱いにくいって言われてる。
だけど、2人とは俺も自然体でいれるって言うか…。
まあ、要するに、俺も彼らには大分癒されてるっていうか…。
智「俺はね~、懐中電灯とライターと水と食料を少し持ってきたよ~」
さとちゃんがリュックの中をゴソゴソと探る。
智「あっ、忘れるとこだった。みんな、これ被ってね♪」
そう言って、色違いのキャップを俺らに手渡してきた。