第9章 STAND 9
「も、マジ、ガキ扱いすんなって…」
さとちゃんの腕のなかから顔を反らしながら抜け出る。
雅「ヒャハハ。潤ちゃ~ん。照れちゃって、か~わいいんだから~」
智「ふふ。雅くん、そこでストップ。じゃないと、また潤くん、拗ねちゃうよ?」
す、拗ねてねえし。
雅「OK♪」
雅紀がさとちゃんの肩をポンポンと叩いた。
雅「でも潤ちゃん、大変だろうなあ。翔ちゃんってそっち系は鈍そうだもんなあ。それに、ぐいぐいこられたら負けちゃいそうだしねえ。にのみ~、強そうだしね?」
智「潤くん。ファイト!」
さとちゃんがウインクをしてきた。
雅「頑張れー!」
雅紀は俺の肩に肘を置いて、グリグリとしてきた。
「い、いてて、いってえよお~」
翔「なになに?何の話してたの?」
翔くんと二宮が帰ってきた。
雅「ん?潤ちゃんが可愛いって話してたの♡ね、さとちゃん?」
智「うん。子供の頃から変わってないなって言ってたの」
「そ、そんな、訳ねえし。俺ももうすぐ13歳になるんだからな!オトナなんだからな!」
智「んふふ。そうだね。オトナだ」
雅「そうそう。オトナだね?」
2人とも、俺をニヤニヤと見てくる。
翔くんは首を傾げて、不思議そうに俺たちを見ている。
和「……ふーん。オ・ト・ナ、ねえ?」
二宮がニヤリと口角をあげて俺の足元から全身を眺めてきた。
なんだよお?
大人料金で乗ってんだから、オトナだろう?