第8章 STAND 8
脛を擦りながら踞る俺。
脛って確か、弁慶の…、だよな?
こんな痛いのハジメテ♡
~とかいってる場合じゃねえー!
翔「松本くん、大丈夫?!」
翔くんが俺の手の上から脛を擦ってくれる。
和「ふんっ!」
頬を膨らませてそっぽを向く二宮。
雅「にのみ~。なあんで潤ちゃんを蹴るのさ?」
和「………ったから…」
あ?なに?なんだって?
雅「な~に~?」
雅紀が耳の後ろに手をやって二宮に近づいた。
和「……松本が翔のことをヤラシイ目で見てたからっ!」
へ?
雅「そうなんだ~。それで蹴っちゃったんだ~。それは翔ちゃんが可愛いからだよ~♪」
うん、まあ、そうなんだけど…俺、そんなにエロい目してたか?
てかさ。雅紀、怒ってくんねえの?
あなたの大事ないとこさまが蹴られたんすけど?
雅「でもさ、にのみ~。だからって、蹴るのはダ・メ・だ・ぞ☆」
二宮にヘッタクソなウインクをお届けする雅紀。
それを一瞥して目を見開く二宮。
うん、わかるぞ。
ちょっと怖いもんな、雅紀のウインクもどき。
さとちゃんが二宮を俺のところまで連れてきて、手を繋がされた。
智「はい。仲直り♪」
二宮とほぼ同時にさとちゃんを見た。
ニコニコして俺たちを見てくるさとちゃん。
なーんか、怒ってるのがバカらしくなってきたな…。
和「……松本、ごめん」
消え入るような声だったけど、謝ってきた。
俺はコクりと頷いた。
ふっふっふ。俺はオトナだからな。
ま、許してやるよ。