第8章 STAND 8
雅「おお、潤ちゃんもにのみ~も、えらい!ちゃーんとごめんなさいできたね?」
雅紀が二宮と俺の頭をワシャワシャと掻き回した。
だーから、ガキ扱いすんなっての!
ひとつしか違わねえんだから。
翔くんは尚も心配そうに足を擦ってくれている。
「ありがとう、翔くん。もう痛みは引いたから大丈夫だよ」
翔「でもまだ赤いから…」
そう言って、足を擦り続ける翔くん。
う~ん。どうしよう?
この距離、いろいろヤバイんだよな…。
あのぷるぷる唇が、唇が、クチビルがー!
ずっと俺を惑わすんだよー!
ああ、さっき、触んなきゃよかった…。
あのやーらかさを知ってしまったもんだから、触りたくて触りたくて堪らん!
いや、それよりも!チュ、チュチュチュ、チュー…してえー!
「も、マジ、だ、大丈夫っすから…」
まだジンジンと痛むけど、あの魅惑的なクチビルから逃れるため、意を決して立ち上がった。
「ね?大丈夫、でしょ?」
ひぃー!痛えよー!
変な汗が出てきてるよー!
翔「う、ん…」
翔くんが尚も俺の足を心配そうに見つめる。
それを払拭したくて、むりくり微笑んだ。
雅「ヒャッハッハッ。潤ちゃん、顔が鯉みたいになってる♪」
なんだと!
確かに俺の顔は濃い!けどさ。今それ言うか?
智「潤くん、その“こい”じゃないよ~」
さとちゃんが笑いながら俺の腕を叩いてきた。
え?は?“こい”違い?
うっわ!恥じいじゃねえかよ!
しかも、天然さとちゃんにつっこまれるとか…!
穴があったら入りたいぜ!