第8章 STAND 8
智「あ~りゃりゃ。潤くん、櫻井くん、大丈夫~?」
さとちゃんが俺たちに手を差し出してきた。
その手を取ったら、さとちゃんが俺たちを引っ張り起こしてくれた。
翔「大野先生ありがとうございます。先生、華奢なのにすごい力持ちですね!俺結構重いのに。カッコいいなあ~♪」
なぬっ!
今度はさとちゃん⁉
うぐぅ…。俺のライバルが増えていく…。
智「んふふ。ありがと」
翔「俺なんて毎日腕立てと腹筋してるのに全然なんです。筋肉はつくんですけど、肝心の力がついてないというか…。腕相撲とか妹にさえ勝ったことなくて…」
翔くんが服を捲って、肘を曲げて二の腕を見せた。
智「力こぶはあるのに、腕相撲弱いの?」
さとちゃんが翔くんの腕を撫でた。
翔「そうなんです。グッと力いれたら、ピシッてなって。そのあと3日くらい痛かったんですよー」
和「翔に力は必要ないよ。おれが守るから」
二宮が翔くんのお尻に着いた汚れを叩いてやってから、にこりと微笑んだ。
いや、そりゃ無理だろ。
翔くんよりちっちぇえし、ほっせえお前が守れるかっての。
その点は俺、クリアしてるぜ。
現にさっきも守ったもんね~♪
「ぃってー!!」
二宮が、俺の脛をガツンと蹴ってきた。
妄想中だったから、油断してたー!
めちゃくちゃ痛えじゃねえかっ!