第7章 STAND 7
智「ごちそうさまでした♪」
さとちゃんが、床にごろりと横になった。
雅「さとちゃん、もう食べたの⁉」
智「うん」
翔「大野先生、はやっ!」
智「少食だからね~。君たちと違って」
タオルを顔に被せて、鞄を枕代りにして本格的に寝に入ろうとするさとちゃん。
和「大野、先生?あの人先生なんだ。何の先生?」
翔くんに、こそこそと尋ねる二宮。
翔「音楽の先生だよ」
和「音楽の?……見えね」
うん。まあ、そうだろうね。
俺も未だにあの超絶マイペースなさとちゃんが、教師だなんて信じられないもんよ。
雅「ええ~、そお?さとちゃん、めっちゃいいせんせーなんだぞ~。俺のスーパーマンなんだ♪」
両手を腰に当ててふんぞり返る雅紀。
だからって、何故に雅紀が自慢気なんだよ?
和「スーパーマン?」
雅「スーパーマン知らない?アメリカのヒーローだよ!」
いや、雅紀よ。
二宮が聞きたかったのは、そこじゃないと思うぞ?
和「……ああ、なるほど。大野さんは雅紀のヒーロー、なんだね?」
二宮がニコッと雅紀に微笑んだ。
ちょいと、二宮さん?
雅紀のとんちんかんな思考回路を何故にわかるの?
俺は、いとこで年も近いし、家も近いから子供の時から一緒に居ることが多かったけど…。
未だに理解不能なんだよね、雅紀って。
雅「潤ちゃん。そんなに褒められると照れるなあ♪」
褒めてねえし!