第1章 STAND 1
翔「雅紀くんの言う通りだね?松本くんってわかりやすいや。ははは」
「俺って、そんなにわかりやすいかなあ?」
雅紀が俺の目の前にずいっと寄ってきて、
雅「うんうん。潤ちゃんはね、素直で純粋ないい子なんだよ!」
そんな、鼻息荒くして言わなくても。
は、はずい…。
翔「へぇ~、そうなんだ?」
翔くんがニヤニヤしながら、俺を見てくる。
キレイな顔…。
…って、なに考えてんだ!
翔くんは男だぞ!
「そ、そんなことよりっ!雅紀も翔くんも来年は受験だろ?夏休みに、そんな、遊んでて大丈夫なのかよ?」
雅「ん~?ふっふっふ。大丈夫だよ。だって、俺にはスーパーマンがついてるからね」
「スーパーマン?」
雅「そっ!スーパーマン!」
なんのこっちゃ?
俺の隣で翔くんも首を傾げてる。
雅「わかんない?ほら、いるでしょ?頼りになるせんせーがさ?」
あっ!!!
「大野せんせー!」
雅紀が口角を上げて頷いた。
翔「大野先生?って、あの音楽の大野先生?なんで?」
翔くんが俺と雅紀を交互に見てくる。
大きな目が更に大きくなってる。
か、可愛い…って、だー!
だから、翔くんは男だぞ!
しっかりしろ!俺!