第4章 STAND 4
智「雅くん。潤くん。暴力は駄目だよ~」
「してねえよ!大体さ、こいつが急に翔くんに抱きついたりするから悪いんだ!」
〇〇「え?しょう……‘くん’?」
ピタリとそいつの動きが止まった。
それから立ち上がって、翔くんの前に廻って、脇に手を入れて翔くんを立たせた。
翔「なに?なに?」
そいつは、翔くんの胸をむんずと鷲掴みした。
そして、徐に揉み始めた。
翔「ひゃっ…っ!」
突然の出来事に翔くんは、固まってしまっている。
なっ!
なななにしてんだ、こいつ!
そいつの後ろから両腕を掴んで引っ張った。
「てめえ、なにしてんだ!」
そいつは、クルリと俺の方を向いてきた。
〇〇「ない…」
「何がだよ⁉」
そいつは、空中で何かを揉むような仕草をして、
〇〇「おっぱい…が、ない…」
雅「おっぱい?そりゃないよ。だって翔ちゃん、こう見えて男だもん♪」
おいおい、雅紀。
こう見えてって…。
ま、確かに女顔だけどさ♪
小柄でなで肩だけどさ♪
〇〇「お、とこ…。そっか…」
そいつは、余程ショックだったのか?
その場にヘナヘナと座り込んだ。
智「どうしたの?」
そいつは、翔くんをじっと見上げた。
それから、ガバッと翔くんの足に抱きついた。