第3章 STAND 3
今日も日差しが強い。
ここは、周りに遮るものがないから、セミの声が五月蝿い。
じっとしてるだけでも汗が滲み出てくる。
ああ、暑いなあ。
早く帰ってエアコンの効いた部屋で寝たい…。
翔「暑いね…」
智「今日も35℃を超すって言ってたしね…」
「きっちいなあ。マジであるの、雅紀?」
雅紀はペットボトルの水をゴクゴクと勢いよく飲んでいる。
半分ほど飲んで鞄に戻した。
それからスマホを取り出して、弄りだした。
雅「たぶん…。これに書いてあるから行けると思うんだけど…」
智「それよりさ。木陰に移動しない?大分陽が昇って暑くなってきたから、ここに居ると熱中症になっちゃうよ?」
雅「そうだね。そこでまた作戦会議すればいいね?」
俺たちは、ベンチから離れて、木陰を求めて再び歩き始めた。
30分程歩いたら、雅紀が少し大きめの木を見つけた。
そこで再び休憩を取ることにした。
みんな、座ってから水分補給をして。
それから、バタンと寝転がった。
「もうさ、ここがゴールでよくね?」
雅「ええ~!やだ~!」
やだ~!って、言われてもなあ…。
こっちも、いやだっちゅうんだよ!
左隣からスースーと聞こえてきた。
顔を向けて見たら、さとちゃんがお腹に手を置いて寝てた。