第3章 再開
4人で話していると、修君と遊真君はC級の集まる場所に行った。
遊真君はボーダー隊員じゃないっぽいけどいいのかな?
迅「そう言えば、なんで明希はここにいるんだ?」
僕「えっと...」
僕が何故ここに居るか説明すると、悠一の顔が少しだけ険しくなった。
迅「明希...街に行く時は変装してって言ったじゃん」
僕「それは小さい時の話でしょ?」
迅「明希は可愛いんだから、変装しないとさっきみたいに変な人に絡まれるよ?」
僕「可愛くはないけど...それは嫌だ」
迅「でしょ?次からは変装して街に行ってね」
僕「うん」
悠一はいつでも僕を優先してくれる。自分がどんなに辛くても、それを押し殺してまで...
押し殺しすぎて、それが爆発する時は僕に凄く優しくなる。今のこれもその前兆かもしれない。
僕「ねぇ悠一」
迅「ん?どうした?」
僕「なにか...辛い事あったの?若しくは、これから起こるの?」
迅「...なんでそう思うの?」
僕「悠一が優しいから。昔の、辛い事が溜まりすぎて、爆発する前と同じくらい優しいから」
迅「.....明希に隠し事は出来ないね」
悠一が観念したように笑って言った。
僕「何があったの?」
迅「ここでは話せない。今晩俺の家に来てよ」
僕「いいけど、昔と家の場所変わってない?」
迅「...変わってる」
だと思った。と溜息混じりに答えた。
悠一は暫く考え、
迅「そうだ!もうすぐ任務終わるからさ、終わったら俺の今住んでるとこに案内するよ!」
名案だ!と言わんばかりのキラキラした顔でそう答える悠一。
こういう所はまだまだ子供だなと思う。
僕「わかった。じゃあ僕は、終わるまでここにいるから。残りの任務頑張ってきてね」
迅「うん!」
明るく返事をして任務に戻って行った。
元気に駆け出して行った姿は小さい時のそれと同じで、とても懐かしく感じた。
このあと、先程の光景を見ていた一部のボーダー隊員達が「迅さんと謎の美女が付き合っている」と言う噂を流し始めるが、当の本人達が知るはずも無かった。