第17章 仲間
スタジオに到着後、楽屋で衣装に着替えようとするとドアがノックされた。
どうぞと答えると、藍ちゃんが入ってきた。
僕「藍ちゃん!おはよう」
木「おはようございます。根付さんから届け物を預かって来ました」
僕「根付さんから?」
木「広報用トリガーです。男装仕様になってますので、メイクも着替えも不要との事です」
僕「え、そんなのあるんだ。わざわざ届けてくれてありがとう!」
ありがとうと言いながら頭を撫でると、藍ちゃんが少し照れた顔で「い、いえ...///」と返す。可愛い。
僕「早速換装するね。トリガー起動!」
換装すると、藍ちゃんが言った通り男装仕様になっており、メイクも着替えも必要なかった。これ超便利。
俺「すげぇ...マジで男装仕様になってんな」
少し眺めてから、時間が押してることに気付いて部屋を出る。
俺「やっべ、もう生放送始まるぞ」
木「私が案内します。こちらです」
俺「サンキュ」
藍ちゃんに案内されて、撮影現場に到着する。
俺「すみません!遅れました!」
AD「あ、シュウ君と木虎ちゃん!間に合ってよかった。もうすぐ始めるからスタンバイしくれ」
「「はい」」
放送が始まり、アナウンサーと司会が軽く挨拶してゲスト紹介に移る。
ア「本日のゲストはボーダーの顔!嵐山隊の皆さんです!」
最初に嵐山隊が入って行った。5人ともとてもキラキラしていて眩しい...。
ア「そして、本日はもう御一方お呼びしています!短期休暇から初のテレビ出演になります、男装モデルのシュウさんです!」
俺「おはようございます」
軽く挨拶をしながら嵐山隊の横に並ぶ。
司「シュウさん、短期休暇から初のテレビ出演という事ですが、休暇中は何をしていらっしゃったんでしょうか?」
あ、初っ端からその話に持って行くんだ。と思いながら、嵐山さんとアイコンタクトをして質問に返す。
俺「その事について、重大発表?あれ?重大なのか?」
佐「まぁ、ある意味重大発表ですよね〜」
ア「嵐山隊の皆さんは既にご存知の様子」
俺「え〜...俺、シュウは...ボーダーに入隊いたしました」
『.....え!?』
少し間が空いてスタジオ全体から驚きの声が上がった。
そしてその後めっちゃ質問攻めにされ、嵐山隊の皆にフォローして貰いながら番組は進んでいき、その時の俺は、何事も無く終わると信じて疑わなかった。
