第3章 素直な気持ち
「おはようございます!」
社長室を開けると入江さんが眠そうに欠伸をしながら手をひらひらさせる。
「はいはい、おはよーさん。」
遅刻しなくてよかった……
「もー朝早くから話ってなんですか?」
圭くんが寝癖をつけたまま入ってきた。
流石のアイドルでもこんなに寝癖が付くんだ。
と言うよりそのまま来る事が凄い。
ちゃんとしないとまた、真広くんに……
「おい、圭。髪の毛くらいちゃんとしろ。一応アイドルやってんだろ?瑞希を見習え。」
「別にいいじゃん!ファンの子に見られる訳でもないし。」
文句を言う圭君の髪を隼也君が整える。
「圭、流石に仕事だからダメだよ。よし、これで大分マシになったかな?」
「んー……あんがと。」
流石、隼也君。
StarPieceのお兄ちゃん的存在。
髪セットまでちゃんと持ってきてるんだ。
「おはようございます……」
裕斗くんが最後に入ってきた。
「よし、全員揃ったな……まずは、瑞希君、初ライブお疲れ様。いやー大好評だよー!」
「ありがとうございます。」
よかったー!入江さんにも喜んで貰えた!
「でさ、瑞希君にかなりの取材とか番組出演の話が来てるんだけど……どうかな?」
「……え?」
取材?!
番組出演!?