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星のカケラ【R18】

第12章 パズルピース


瑞希side

その日から僕はしばらく、レギュラー番組や学校を休む事にした。
薬を毎日飲んでいる。
それでもなぜか、苦しみが治まらなかった。
薬が効かない。

裕斗君との会話は更に減り、寧ろ避けられていた。
そんなに避けなくてもいいのに。

真広君達は僕達を気にかけてくれて、声かけをしてくれた。
真広君には謝られた。

「瑞希、ごめんな。ほんとはあんな事言いたくなかったんだけど、やっぱり、リーダーとしてはお前らの関係は見逃せない。」

「い、いえ!気にしないでください!僕達が悪いんです。」

「1つだけ、確認しておきたい。裕斗に無理矢理言い寄られた訳じゃないよな?年上だからとかで断らなくて仕方なくとかじゃないよな?」

「っ!」

そんな風に思われてたの?
だからあんなことを?

「違います…寧ろ逆です。僕から言い寄ったみたいなもんです。勝手に好きになって、勝手に感情的になって、勝手に告白しちゃったんです。裕斗君は何も悪くありません。」

告白した時の事を思い出す。

「そっか…何か裕斗にもお前にも悪いことしたな。裕斗だけの一方的な感情だと思っていた。…ごめん。」

「い、いえ…気にしないでください。」

「…瑞希は…その…別れて後悔してないか?」

「僕は…裕斗君に別れを告げられて納得はしてません。けど、そのまま…話も聞いてくれなくて…」

あの時を思い出して、涙出てきた。

「せめて…ちゃんと聞いて欲しかった…一方的に別れを告げられて…」

「…まだ付き合いたいって思う?」

「チャンスがあれば…でもグループに迷惑がかかるので…」

真広君は一瞬困ったような表情をしたけど、すぐに柔らかい笑顔になって、

「わかった。せめて話だけはちゃんとしな。今度、圭と隼也と俺は家を空けるから。裕斗が休みの日に合わせるよ。」

「でも話せるか…」

「大丈夫。あいつも納得いってないみたいだから。」

「…わかりました。ありがとうございます。」
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