第10章 忍び寄る影
今日は握手会。
抽選に当たったファンの子達が待ってる。
「うっわ……すっげぇ……」
圭君が僕達が控える裏から外を覗いていた。
僕も後ろから覗くと物凄い数の人達がいた。
しかも女性だけじゃなくて男性もいる。
「なんか緊張してきました。」
「俺も……」
圭君と一緒に深呼吸をした。
「ファンの子達のリクエストにはできるだけ答えること。」
青山さんが僕達にそう一言告げ、それぞれそれに返事をした。
「よし、時間だ。行くぞ。」
外ではスタッフが声掛けをしている。
奥から真広君、隼也君、圭君、裕斗君、僕の順番に並ぶ。
ファンの子はメンバーの内1人としか握手が出来ない。
だから、今から僕と握手する人達は僕を応援してくれているという事になる。
ちゃんとお礼を言わなきゃ。