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星のカケラ【R18】

第9章 僕の好きな人は……


瑞希side

テレビの収録、コンサートの準備、練習とかでなかなか学校に行けなくなった。
バレンタインから1ヶ月が経ち、今日はホワイトデー。
勿論、裕斗君へのお返し用に用意した。
そして、大輝の分も。
貰ったからちゃんとお返しはしないとって思ってる。

けど、あの後から学校行ってないし……
電話も何度もかかってきた。
メールも来た。
気持ちの整理がつかず、電話にも出ずメールも見てない。

裕斗君には関わるなって言われた。
電話もするなって。
でも親友だ。
僕も殴る必要は無かったと思う。

「お疲れ様。このまま家に向かうよ?」

「あの、ちょっと寄って欲しい所があって……」

仕事が終わり、青山さんの車に乗り込む。
いつもならそのまま帰るんだけど……
大輝の家に送ってもらった。

インターホンを押す前に深呼吸……
よし!

ピンポーン……

『はい?』

「夜遅くにすみません。瑞希ですけど、大輝いますか?」

『あ、瑞希くん!?ちょっと待っててね!』

大輝のお母さんだ。
慌てて呼びに行ってくれた。

「瑞希っ!」

「久しぶり……」

大輝が勢いよく扉を開け出てきた。
よく寝れてないのか、目の下にくまが出来ていた。
あれから考えていたのかな……

「ごめん!あんな事いきなりして!本当にごめん!」

大輝が土下座しながら謝る。

「う、うん。大丈夫だから。やめて。」

僕は大輝にどんな顔をしていいか分からず目を合わせることが出来なかった。

「僕もごめん。急に殴ったりして。ずっと好きだったなんて……気付かなくてごめん。大輝も辛かったんだよね。なのに……」

「……俺、お前の事好きだけど……今まで通り親友でいて欲しい。」

「僕もだよ。大輝の事は好きだけど、親友としてだし。それに、感謝してる事もいっぱいあるから……はい、これ。」

チョコレートを手渡す。
それを見て大輝は驚く。

「い、いいのか?!」

「お、お返しだよ!貰ったから!////」

「ありがとうな////」

「あ、あと!完全に許した訳じゃないから!お陰で大変な目にあったし……」

裕斗君に無理矢理された。

「ドラム教えてくれたら全部チャラ!」

「……ぷ、ははは(笑)わかったよ。」

素直にドラム教えてって言えなかった……
でも結果オーライだね……
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