第5章 余裕の笑み
「そうか…」
の言葉に気を良くしたのか
ククっと笑いの頭をそっと撫でた
今だソファーに押し倒された状態の
ローは顔や頭や耳にキスをしたが唇にはしない
そして身体にも一切触れてこない
不思議でたまらないその行為にはジッとローを見つめた
「状況が理解できねェようだが時期にわかる
今日はここまでだ。」
ローは不思議がるをそれ以上構う事なく身体を起こした
しばらくして時間を知らせるタイマーが鳴る
呆然とソファーに座るを残しローはスタスタと部屋を出て行ってしまった
その日ローの後に二人のお客に付いた
が、二人ともあからさまに身体を求めていたようで
いや…むしろそれが当たり前なのだが
時間の限り身体を求めてきた
そして不思議な事にお客との行為中は何故かローからのキスを思い出してしまった
もともとお客との行為になんの感情も抱いていなかったせいか、いつもはほぼ演技で喜ばせるためだけに声をあげていたのだがこの日はそれすらも身が入らない
営業終了後初めて店主にお客からクレームが入ったと注意されるほどだ
”時期にわかる”
ローから言われた言葉が頭をよぎる
いったい何を考えているのだろうか…
そして改めて思う
その言葉の意味を理解したとき
自分はいったいどうなるのだろうかと