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ハイキュー!! 秋祭りバトン!

第6章 陽だまりの差す場所




気付いたら時々だったペースから
図書館に足を運ぶペースが毎日になっていた。

考査期間は部活がないから、
それに代わるものができて楽しい。

…それだけじゃないかもしれないけど。

自動ドアが空いて、冷たい空気が頬を撫でる。

時間に追われずゆっくり出来るこの図書館は
夏休みが明けて、ジリジリと暑い夏の日には
もってこいの避暑地だ。


離れた席に場所を取り、あの咳の近くを通り過ぎる。

まだ彼女は来ていないようだ。


落書きに気づいてくれたか確認する為に
机によると、
女の子らしい小さく綺麗な字で本のタイトルが書かれていた。


やばい、にやけそうだ。

思わず口元を抑えて、椅子に座る。

あれほど返ってきてほしかった言葉がここに書かれている。

早く書いてここを立ち去らないと、
彼女にばったり会ってしまう。
直接話せるかもしれないが、まだ会えない気もする。

無難な返事を選んで、急いで書き、検索機にタイトルを打ち込む。

知らないタイトルだったが、
この図書館に置いてあるみたいだった。

本棚に行き確認すると
良かった、貸出中ではないようだ。

すぐにそれを借りて、図書館を出た。


すれ違いざまにシャンプーの香りが鼻をくすぐる。

振り向くと彼女が居て、心の中で
ありがとう、と唱えて家まで走らずにはいられなかった。

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