第6章 陽だまりの差す場所
感想を話していると、気付いたら結構時間が経っていた。
菅「思ったより話しちゃったね」
「面白くてつい話しすぎました」
菅「いやいや、やっぱ性別違うとこんなに違うんだってびっくりしたよ。
こっちこそ面白かった」
終始ニコニコと話すから、自然とこちらも笑顔になる。
菅「さん、お願いがあるんだけどいい?」
はい、と返事を返すと
菅「もし良ければ、他にもいろいろ教えてくれないかな?
本の好み結構あってる気がするから面白いし。
んで、またこうやって話したい」
こちらの様子を少しだけ伺うようにして、
菅原さんは聞いてくるけど、もちろん答えはイエスだ。
「私も、またこうやってお話したいです。
周りに本好きがいなくて、こうやってお話するのちょっと夢だったんです」
菅「ほんと!?ありがとう!」
バッと立ち上がって、ブンブン私の手を握る。
菅「あ、ごめんな、いきなり。
びっくりしたよな…?」
下がり眉になって、体全体でごめんなさいオーラが出ていた。
「いえ!大丈夫ですよ、そんな落ち込まないでください」
しっかりしてるイメージだったから、こんな一面があるなんて。
少しだけ可愛らしく思えた。
菅「ありがとな。
あとさ、お互い敬語なしで話さない?
同い年なのに、なんか変だなぁって思って!
あ、けど無理強いはしないからな!」
確かに、ずっと敬語で話していた気がする。
まるで壁を作っているみたいだ。
「うん、気をつけるね。
じゃあ、菅原君って呼んでもいい、かな?」
菅「ありがとう、もちろん!」