第5章 スポーツの秋?それとも恋の秋?!
の頭に顎を乗せ、二口さんがに絡む。
『今日は二口先輩は敵なんですから応援出来ません!私は黄金川君だけを応援しますから!』
・・・お、オレだけ?!
二「ちぇ~・・・いいよなぁコガネ。に応援して貰えてさぁ~?」
口を尖らせながら、二口さんがオレに言う。
「同じ・・・ブロックなだけッス!でも、二口さんには負けないッス!」
二「お互い様だっつうの!そんじゃ、集合場所行くぞ、コガネ」
二口さんとオレは、に軽く手を振り歩き出す。
集合場所に着けば・・・それはそれで、驚愕の事実を知る。
二「まさかお前と同じレースとはねぇ~」
まさか二口さんと同じレースとは・・・
でも、負けねぇ!
負けたくねぇ!
気合いを入れ直すために、ハチマキをギュッと締め直す。
ー 位置について・・・よ~い・・・ ー
スターターのピストルが容赦なく鳴り響き、一斉に走り出す。
脇目も振らずに、ただ真っ直ぐ・・・お題が書かれたカードが撒いてある場所へと突き進む。
ここまでは、二口さんとほぼ同時!
パッと目に付いたカードを拾い上げ中を見る。
ぐぁっ・・・いきなり無理難題のヤツかよっ?!
二口さんは?!
カードを見て一瞬固まりながらも、オレを見てニヤリと笑い駆け出した。
マズイ・・・オレも迷ってる場合じゃねぇ!
カードを握り締めて、オレも駆け出した。
二口さんのカードに何が書いてあるかは分かんねぇ。
だけど、オレのカードに書いてあるお題の答えは・・・ひとつしかねぇ!
全力疾走でフィールドを中央突破して自分のブロック席に戻る。
「!!頼む!オレと一緒に来てくれ!!」
『わっ、私?!』
「早く!!」
がこっちに来るのを待ち切れずに、オレからも腕を伸ばしてを手を掴む。
「!走れるか?!」
『黄金川君程じゃないけど大丈夫!』
よし!と頷いて、手を掴んだままゴールに向かって走り出す。
二口さんは・・・まだ戻ってない!
ー おおっと!赤ブロックの1年、黄金川!早くもリターン!! が、しかし!青ブロックの2年、二口も戻って来たァ!なんとこれはバレー部対決!先にゴールするのは果たしてどっちだぁ?! ー
パンッパンッパァーン!!