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ハイキュー!! 秋祭りバトン!

第3章 流麗な夢をキミと


『あれ?あそこにも・・・誰か・・・?』

ちゃんが驚くのも既に承知の上。

体育館の扉の前には、旭と大地が並んで立っているからね。

・・・二人は、ドアを開ける係を申し出てくれたから。

ひとつひとつに驚くちゃんに口元が緩む。

おっと・・・ダメダメ!

オレはいま、執事・・・なんだから。

澤・旭「お帰りなさいませ、お嬢様」

オレ達の姿を見て、大地と旭が同じ角度で頭を下げた。

『大地さん?!と、東峰先輩?!お二人まで執事の格好で?・・・スガさん、これはホントにどういう・・・?』

驚きのあまり、添えていたオレの手を掴んでしまうちゃんが・・・なんとも可愛らしい。

でもね、ちゃん?

ホントに驚くのは・・・この扉の先だから。

大地と旭に合図を送り、二人がそっと扉を開ける。

『・・・ウソ、でしょ?』

扉の中は普通に体育館ではあるけど・・・

でも、みんなの頑張りで1箇所だけ・・・執事カフェと同じ空間にしてあった。

入口の内側には執事の格好をした清水が立っていて・・・

えっ?!

し、清水?!

なんで?!?!

清「お帰りなさいませ、お嬢様。ここからは清水がご案内させて頂きます」

『清水先輩まで・・・』

オレからさり気なくの案内を引き継ぎ、清水がテーブルセットまでゆっくり連れて行く。

清水・・・オレ、清水までギャルソン風のエプロンするとか聞いてなかったから驚いたじゃないか。

誰のを着てるんだよ?

軽く周りを見回すとその答えはすぐに分かった。

・・・日向か。

確かに日向と清水なら、背格好も対して違わないからね。

それに日向は、どこから調達して来たのか分からないけど、まるで料理人・・・そっか、パティシエのつもりなのか!

澤「清水が演劇部から借りて来てさ。自分で着ようと思ったけど、日向が着たいって言って交換したんだよ」

扉の外から、大地がこっそり教えてくれる。

旭「だけど清水も、似合ってるよな」

「そうだね」

悔しいけど男のオレ達よりも、清水の方が・・・とか、思えて・・・しまうほどに。

世の中の女子が宝塚にハマる気持ちが分かっちゃうよ。

だって今、ちゃんの目が・・・キラキラしてるから。




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